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国土交通省四国地方整備局土佐国道事務所が発注する一般土木工事の入札参加業者に対する件

独禁法3条後段

平成24年(措)第9号

排除措置命令

平成24年(措)第9号
排 除 措 置 命 令 書

名宛人 別表1の名宛人目録記載のとおり

公正取引委員会は,上記の者らに対し,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)第7条第2項の規定に基づき,次のとおり命令する。

主    文
1 別表1の名宛人目録記載の26名(以下「26名」という。)は,それぞれ,次の事項(別表1の(2)記載の事業者にあっては次の(2)の事項)を,取締役会(会社法(平成17年法律第86号)第2条第7号に規定する取締役会設置会社でない場合にあっては株主総会)又は理事会において決議しなければならない。
(1) 別紙記載の工事(以下「土佐国道事務所発注の特定一般土木工事」という。)について,別表1の(1)記載の25名及び別表2記載の6社の31名(以下「31名」という。)が,遅くとも平成20年4月1日以降(別表3記載の事業者にあっては,遅くとも「期日」欄記載の年月日以降)共同して行っていた,受注すべき者又は経常建設共同企業体(以下「受注予定者」という。)を決定し,受注予定者が受注できるようにする行為を取りやめている旨を確認すること
(2) 今後,相互の間において,又は他の事業者と共同して,土佐国道事務所発注の特定一般土木工事について,受注予定者を決定せず,各自がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
2 26名は,それぞれ,前項に基づいて採った措置を,自らを除く25名及び国土交通省四国地方整備局土佐国道事務所に通知し,かつ,自らの従業員(協業組合にあっては従業員及び構成員)に周知徹底しなければならない。これらの通知及び周知徹底の方法については,あらかじめ,公正取引委員会の承認を受けなければならない。
3 26名は,今後,それぞれ,相互の間において,又は他の事業者と共同して,土佐国道事務所発注の特定一般土木工事について,受注予定者を決定してはならない。
4 26名は,それぞれ,第1項及び第2項に基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告しなければならない。

理    由
第1  事実
1(1)ア 26名のうち別表1の(1)記載の25名は,それぞれ,「本店又は主たる事務所の所在地」欄記載の地に本店又は主たる事務所を置き,建設業法(昭和24年法律第100号)の規定に基づき国土交通大臣又は高知県知事の許可を受け,建設業を営む者である。
なお,別表1の(1)記載の25名のうち別表4の(1)記載の事業者は,それぞれ,「商号変更の状況」欄記載のとおり,商号を変更したものである。
イ 26名のうち別表1の(2)記載の事業者は,平成21年6月1日,名宛人以外の別表2の(2)の番号28記載の事業者を吸収合併し,当該事業者から建設業に関する事業の全部を承継した者であり,別表1の(2)の「本店の所在地」欄記載の地に本店を置き,建設業法の規定に基づき国土交通大臣の許可を受け,建設業を営む者である。
ウ 名宛人以外の別表2の(1)記載の事業者は,「本店の所在地」欄記載の地に本店を置き,建設業法の規定に基づき高知県知事の許可を受け,建設業を営む者である。
エ 名宛人以外の別表2の(2)記載の事業者は,それぞれ,「本店の所在地」欄記載の地に本店を置き,建設業法の規定に基づき国土交通大臣又は高知県知事の許可を受け,建設業を営んでいた者であるが,「期日」欄記載の年月日に「合併の状況」欄記載のとおり,合併したことにより消滅している。
オ 名宛人以外の別表2の(3)記載の事業者は,それぞれ,「本店の所在地」欄記載の地に本店を置き,建設業法の規定に基づき高知県知事の許可を受け,建設業を営んでいた者であるが,「期日」欄記載の年月日に「事業譲渡の状況」欄記載のとおり,建設業に関する事業を譲渡し,以後,建設業を営んでいない。また,別表2の(3)の番号31記載の事業者は,平成24年7月31日,株主総会の決議により解散し,同日以降事業活動の全部を取りやめている。
なお,別表2の(3)記載の事業者は,それぞれ,別表4の(2)の「商号変更の状況」欄記載のとおり,商号を変更したものである。
カ 名宛人以外の別表2の(4)記載の事業者は,「本店の所在地」欄記載の地に本店を置き,建設業法の規定に基づき高知県知事の許可を受け,建設業を営んでいた者であるが,建設業法の規定に基づく許可の更新を受けなかったことにより,「期日」欄記載の年月日以降,建設業を営んでいない。
(2)ア 国土交通省は,四国地方整備局において,同局が所掌することとされている工事の競争入札に参加する者又は経常建設共同企業体に必要な資格(以下「参加資格」という。)を定め,原則として2年ごとに,工事種別ごとに参加資格を有する者又は経常建設共同企業体(以下「有資格者」という。)を決定し,一般土木工事について予定価格の区分に対応する当該有資格者の等級を決定していた。この等級には,上位のものから順にA,B,C及びDがあった(以下,このうちCの等級に格付された有資格者を「C等級業者」という。)。
イ 国土交通省は,四国地方整備局土佐国道事務所(以下「土佐国道事務所」という。)において,平成20年4月1日から平成23年12月6日までの間,土佐国道事務所発注の特定一般土木工事の全てについて,次のとおり,総合評価落札方式による一般競争入札を実施していた。
(ア) 一般競争入札にあっては,高知県内又は高知県内の特定の地域に本店(経常建設共同企業体にあっては,代表者及び構成員の本店)を有するC等級業者(平成20年8月15日から平成22年6月30日までの間にあっては,Bの等級に格付されていた別表2の(2)の番号29記載の事業者を含む。以下同じ。)のみを対象に,公告により所定の資格条件を付して入札の参加希望者を募り,参加の申込みを行わせた上で,参加希望者のうち,資格条件を満たしていると認められた有資格者を当該入札の参加者としていた。
(イ) 総合評価落札方式にあっては,入札の参加の申込みの際,参加希望者に施工計画等の価格以外の提案内容等をもって入札の参加の申込みをさせ,各入札における入札書の提出締切日前までに,各入札の参加者の提案内容等の評価を行い,当該提案内容等の点数(以下「評価点」という。)を決定し,入札価格が予定価格の制限の範囲内であるなどの一定の要件を満たした入札の参加者のうち,評価値(当該入札の参加者の入札価格を億単位にしたものによって,評価点等を除した数値をいう。)の最も高い者をもって落札者としていた。
評価点については,入札書の提出締切日までに公表されることはなく,土佐国道事務所において限られた職員しか知り得ないものとなっていた。また,各工事の入札の参加者の名称,予定価格及び低入札価格調査の基準となる調査基準価格についても,入札書の提出締切日までに公表されることはなく,土佐国道事務所において限られた職員しか知り得ないものとなっていた。
ウ 31名は,それぞれ,平成20年4月1日から平成23年12月6日までの間(別表5記載の事業者にあっては,それぞれ,「期間」欄記載の期間),C等級業者であった(経常建設共同企業体としてC等級業者であった期間を含む。)。
2 土佐国道事務所の副所長は,遅くとも平成20年4月1日以降,土佐国道事務所発注の特定一般土木工事について,別表1の(1)の番号1記載の事業者の代表取締役社主の求めに応じ,同人に対し,各入札における入札書の提出締切日前までに,入札の参加者の名称,入札の参加者の評価点,予定価格等の未公表情報を教示していた。
3 31名は,遅くとも平成20年4月1日以降(別表3記載の事業者にあっては,遅くとも「期日」欄記載の年月日以降),土佐国道事務所発注の特定一般土木工事について,受注価格の低落防止等を図るため
(1)ア 受注予定者を決定する
イ 受注予定者以外の者は,受注予定者が受注できるように協力する
旨の合意の下に
(2)ア 受注予定者を決定するに当たっては,別表1の(1)の番号1,3及び4記載の3社(以下「3社」という。)が,各工事の施工場所,過去に受注した工事との継続性,過去の受注実績,各事業者の受注の希望状況等を勘案して指定した者を受注予定者とする
イ 受注すべき価格を決定するに当たっては,受注予定者(受注予定者が経常建設共同企業体である場合にあってはその代表者)が,前記2の未公表情報を利用し,又は3社から当該未公表情報を利用した指導を受けて,受注すべき価格を定める
ウ 受注予定者以外の者は,3社若しくは受注予定者から連絡を受けた価格で入札する又は入札を辞退する
などにより,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた。
4 31名は,前記3により,土佐国道事務所発注の特定一般土木工事のほとんど全てを受注していた。
5(1) 31名のうち別表1の(1)の番号14,別表2の(1)及び(4)記載の事業者は,平成23年3月中旬頃,高知県が発注する土木一式工事について,受注予定者を決定する話合いが決裂したことなどから,それぞれ,同月15日以降,前記3の合意に基づき受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにする行為を取りやめている。
(2) 31名のうち別表6記載の事業者は,それぞれ,「期日」欄記載の年月日以降,「事由」欄記載の事由により土佐国道事務所発注の特定一般土木工事の入札に参加できなくなったため,同日以降,前記3の合意に基づき受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにする行為を行っていない。
(3) 平成23年12月6日,本件について,公正取引委員会が独占禁止法第47条第1項第4号の規定に基づく立入検査を行ったところ,翌日以降,31名から別表1の(1)の番号14,別表2の(1)及び(4)記載の事業者並びに別表6記載の事業者を除いた24名は,前記3の合意に基づき受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにする行為を取りやめている。
第2  法令の適用
前記事実によれば,31名は,共同して,土佐国道事務所発注の特定一般土木工事について,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにすることにより,公共の利益に反して,土佐国道事務所発注の特定一般土木工事の取引分野における競争を実質的に制限していたものであって,この行為は,独占禁止法第2条第6項に規定する不当な取引制限に該当し,独占禁止法第3条の規定に違反するものである。このため,31名は,いずれも,独占禁止法第7条第2項第1号に,別表1の(2)記載の事業者は同項第2号に,それぞれ該当する者である。また,違反行為が長期間にわたって行われていたこと,違反行為の取りやめが公正取引委員会の立入検査を契機としたものであること等の諸事情を総合的に勘案すれば,26名については,特に排除措置を命ずる必要があると認められる。
よって,26名に対し,独占禁止法第7条第2項の規定に基づき,主文のとおり命令する。
平成24年10月17日

公 正 取 引 委 員 会

委員長代理委員 濵  田  道  代

委     員 小 田 切  宏  之

委     員 幕  田  英  雄


別紙

国土交通省が,四国地方整備局土佐国道事務所において,一般競争入札の方法により一般土木工事として発注する工事であって,国土交通省から,四国地方整備局において,一般土木工事についてCの等級に格付されている者又は経常建設共同企業体(平成20年8月15日から平成22年6月30日までの間にあっては,Bの等級に格付されていた株式会社竹内建設を含む。)のみを入札の参加者とするもの


別表1 名宛人目録
(1) 
番号 本店又は主たる事務所の所在地 事業者 代表者
1 高知市針木東町27番28号 ミタニ建設工業株式会社 代表取締役 三谷  剛平
2 高知市仁井田4563番地1 関西土木株式会社 代表取締役 西川  一延
3 高知市南久保4番47号 入交建設株式会社 代表取締役 三谷   斉
4 高知市萩町一丁目5番13号 株式会社轟組 代表取締役 吉村  文次
5 高知県須崎市下分甲667番地18 青木建設株式会社 代表取締役 青木  誠光
6 高知市日の出町2番12号 四国開発株式会社 代表取締役 中村  考男
7 高知市桜馬場8番20号 株式会社晃立 代表取締役 嶋﨑  勝昭
8 高知市南はりまや町二丁目228番地 ジョウトク建設株式会社 代表取締役 常徳  和男
9 高知県高岡郡四万十町古市町7番34号 株式会社生田組 代表取締役 生田  嗣夫
10 高知市潮新町二丁目12番32号 須工ときわ株式会社 代表取締役 國藤  浩史
11 高知市南宝永町19番11号 福留開発株式会社 代表取締役 大場  智公
12 高知市縄手町40番地4 株式会社上岡工務店 代表取締役 上岡  武司
13 高知県南国市久礼田2233の3番地 株式会社南国・西村 代表取締役 森田 健太郎
14 高知市九反田5番8号 新進建設株式会社 代表取締役 小川  裕司
15 高知市本町三丁目3番23号 長香開発株式会社 代表取締役 北村  直人
16 高知県吾川郡仁淀川町長者乙2190番地 株式会社西森建設 代表取締役 西森   鶴
17 高知市仁井田2236番地8 株式会社大山建設 代表取締役 大山  光一
18 高知市九反田13番11号 協業組合竹内・新輝 代表理事 森田  純生
19 高知市南ノ丸町15番地2 杉本・宮田建設株式会社 代表取締役 三谷  修一
20 高知市高須新町三丁目5番1号 東山建設株式会社 代表取締役 東山  瑞穂
21 高知市春野町東諸木2669番地 久保建設株式会社 代表取締役 川﨑 眞一郎
22 高知県室戸市佐喜浜町3652番地5 西本興業株式会社 代表取締役 西本  啓純
23 高知県南国市大埇甲1410番地1 クロシオ建設株式会社 代表取締役 常徳  祐一
24 高知県南国市十市3149番地 南国建興株式会社 代表取締役 鍋島  理恵
25 高知県土佐市宇佐町宇佐2827番地8 株式会社龍生 代表取締役 近澤  克昌

(2)
番号 本店の所在地 事業者 代表者
26 高知市仁井田1625番地2 大旺新洋株式会社 代表取締役 尾﨑  憲祐

別表2 名宛人以外の違反行為者
(1) 建設業を営んでいる事業者
番号 事業者 本店の所在地
27 株式会社清水新星 高知市池1402番地

(2) 合併により消滅した事業者
番号 事業者 本店の所在地 期 日 合併の状況
28 新洋共英株式会社 高知市仁井田1625番地2 平成21年6月1日 平成21年6月1日,大旺新洋株式会社に吸収合併されたことにより消滅した。
29 株式会社竹内建設 高知市九反田13番11号 平成22年9月1日 平成22年9月1日,株式会社みかげに吸収合併されたことにより消滅した。

(3) 建設業に関する事業を譲渡した事業者
番号 事業者 本店の所在地 期 日 事業譲渡の状況
30 株式会社和住 高知市中宝永町5番21号 平成21年 9月30日 平成21年9月30日,株式会社杉本建設からサンコウ建設工業株式会社に対し,建設業に関する事業を譲渡した。
31 株式会社和住興産 高知市中宝永町5番21号 平成23年10月26日 平成23年10月26日,宮田建設株式会社から杉本サンコウ建設株式会社に対し,建設業に関する事業を譲渡した。


(4) 建設業法の規定に基づく許可の更新を受けなかったことにより建設業を営んでいない事業者
番号 事業者 本店の所在地 期 日
32 藤本建設株式会社 高知市稲荷町1210番地 平成24年4月17日

別表3 名宛人中,合意に中途参加した事業者
番号 事業者 期 日
18 協業組合竹内・新輝 平成22年9月8日

別表4 商号を変更した事業者
(1) 名宛人
番号 事業者 商号変更の状況
13 株式会社南国・西村 平成22年4月2日,商号を株式会社南国土木工事から現商号に変更した。
19 杉本・宮田建設株式会社 平成21年10月1日,商号をサンコウ建設工業株式会社から杉本サンコウ建設株式会社に変更し,平成23年10月26日,同商号から現商号に変更した。

(2) 名宛人以外の違反行為者
番号 事業者 商号変更の状況
30 株式会社和住 平成21年10月9日,商号を株式会社杉本建設から現商号に変更した。
31 株式会社和住興産 平成23年10月26日,商号を宮田建設株式会社から現商号に変更した。

別表5 平成20年4月1日から平成23年12月6日までの間に国土交通省から,四国地方整備局において,一般土木工事についてC以外の等級に格付されたことがある事業者又は参加資格を有していない期間があった事業者が,前記期間のうちC等級業者であった期間(経常建設共同企業体としてCの等級に格付されていた期間及びC以外の等級に格付されていた事業者が土佐国道事務所発注の特定一般土木工事の入札に参加することが認められていた期間を含む。)
番号 事業者 期 間
18 協業組合竹内・新輝 平成22年7月1日から平成23年12月6日までの間
19 杉本・宮田建設株式会社 平成20年4月1日から平成21年3月31日までの間,平成21年6月1日から平成22年5月31日までの間及び平成22年6月15日から平成23年12月6日までの間
28 新洋共英株式会社 平成20年4月1日から平成21年6月14日までの間
29 株式会社竹内建設 平成20年4月1日から平成22年6月30日までの間
(平成20年8月15日以降C以外の等級であったが,土佐国道事務所発注の特定一般土木工事の入札に参加することが認められていた。)
30 株式会社和住 平成20年4月1日から平成21年11月15日までの間
31 株式会社和住興産 平成20年4月1日から平成23年11月30日までの間

別表6 平成20年4月1日から平成23年12月6日までの間に土佐国道事務所発注の特定一般土木工事の入札に参加できなくなった事業者
番号 事業者 期 日 事 由
28 新洋共英株式会社 平成21年 6月 1日 平成21年6月1日,吸収合併されたことにより消滅
29 株式会社竹内建設 平成22年 5月 6日 平成22年5月6日,許可を受けた建設業を廃止
30 株式会社和住 平成21年 9月30日 平成21年9月30日,建設業に関する事業を譲渡
31 株式会社和住興産 平成23年10月26日 平成23年10月26日,建設業に関する事業を譲渡
(注) 別表3から別表6の「番号」欄の番号は,別表1及び別表2の「番号」欄の番号に対応するものである。

平成24年10月17日

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