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東日本高速道路株式会社関東支社が発注する東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の入札参加業者に対する件

独禁法3条後段

平成28年(措)第10号

排除措置命令

平成28年(措)第10号
排 除 措 置 命 令 書

東京都港区新橋一丁目6番5号
日本道路株式会社
同代表者 代表取締役 山 口 宣 男

東京都品川区大崎一丁目11番3号
前田道路株式会社
同代表者 代表取締役 今 枝 良 三

東京都文京区後楽一丁目7番27号
鹿島道路株式会社
同代表者 代表取締役 増 永 修 平

東京都千代田区猿楽町二丁目8番8号
大林道路株式会社
同代表者 代表取締役 長谷川   仁

東京都新宿区西新宿八丁目17番1号
大成ロテック株式会社
同代表者 代表取締役 西 田 義 則

東京都港区芝公園二丁目9番3号
世紀東急工業株式会社
同代表者 代表取締役 佐 藤 俊 昭

東京都港区六本木七丁目3番7号
東亜道路工業株式会社
同代表者 代表取締役 新 谷   章

東京都中央区八重洲一丁目2番16号
株式会社NIPPO
同代表者 代表取締役 岩 田 裕 美

公正取引委員会は,上記の者らに対し,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)第7条第2項の規定に基づき,次のとおり命令する。

主    文
1 日本道路株式会社(以下「日本道路」という。),前田道路株式会社,鹿島道路株式会社,大林道路株式会社,大成ロテック株式会社(以下「大成ロテック」という。),世紀東急工業株式会社(以下「世紀東急工業」という。),東亜道路工業株式会社及び株式会社NIPPOの8社(以下「8社」という。)は,それぞれ,次の事項を,取締役会において決議しなければならない。
(1) 別紙記載の工事(以下「東日本大震災に係る舗装災害復旧工事」という。)について,8社が平成23年9月7日に共同して行った,以下の合意が消滅していることを確認すること。
ア 各工事(平成23年7月22日に入札公告された「東関東自動車道 千葉管内舗装災害復旧工事」を除く。後記イにおいて同じ。)の受注すべき者(以下「受注予定者」という。)
イ 各工事における受注予定者以外の者は,受注予定者が受注できるように協力すること
(2) 今後,相互の間において,又は他の事業者と共同して,東日本高速道路株式会社(以下「NEXCO東日本」という。)関東支社が発注する舗装工事について,受注予定者を決定せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行うこと。
2 8社は,それぞれ,前項に基づいて採った措置を,自社を除く7社及びNEXCO東日本関東支社に通知し,かつ,自社の従業員に周知徹底しなければならない。これらの通知及び周知徹底の方法については,あらかじめ,公正取引委員会の承認を受けなければならない。
3 8社は,今後,それぞれ,相互の間において,又は他の事業者と共同して,NEXCO東日本関東支社が発注する舗装工事について,受注予定者を決定してはならない。
4 8社は,それぞれ,第1項及び第2項に基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告しなければならない。

理    由
第1 事実
1 関連事実
(1) 名宛人の概要
8社は,それぞれ,肩書地に本店を置き,建設業法(昭和24年法律第100号)の規定に基づき国土交通大臣から建設業の許可を受け,舗装工事を請け負う者である。
(2) 東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の発注方法
ア NEXCO東日本は,公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成12年法律第127号)の規定に基づき,毎年度,条件付一般競争入札により発注する舗装工事等について,当該年度の発注見通しを公表しているところ,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事合計8件に係る発注見通しを平成23年7月8日に公表した。
イ NEXCO東日本関東支社は,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事を総合評価落札方式による条件付一般競争入札の方法により発注していた。
ウ 条件付一般競争入札にあっては,公告により所定の参加資格条件を付して入札の参加希望者を募り,競争参加資格確認申請を行わせた上で,参加資格条件を満たしていると認められた者を当該入札の参加者としていた。
2 合意の成立
(1) 日本道路は,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の発注見通しが8件と公表されたことを受け,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事について,8社において受注調整を行い,8社が1件ずつ受注することを計画し,平成23年7月12日以降,8社のうち自社を除く7社(以下「7社」という。)の支店長級の者との面談を順次実施して,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事について受注調整を行うことを提案するなどした上で,平成23年8月19日に,さいたま市岩槻区本町所在の飲食店「寿々家」において,8社の支店長級の者による会合(以下「第一回寿々家会合」という。)を開催することとし,7社に第一回寿々家会合への参加を呼び掛けた。
第一回寿々家会合において,日本道路は,7社のうち参加できなかった大成ロテックを除く6社に対し,改めて,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事について,8社において受注調整を行うことを提案するとともに,あらかじめ作成した,各工事の受注予定者の案を配付して意見を求め,平成23年9月7日に,再度,寿々家において8社の支店長級の者による会合(以下「第二回寿々家会合」という。)を開催することとした。
日本道路は,大成ロテックに対し,第一回寿々家会合の状況を伝達し,第二回寿々家会合への参加を呼び掛けた。
第二回寿々家会合において,日本道路は,7社に対し,世紀東急工業が,平成23年9月1日から同月21日までの間,NEXCO東日本から競争参加資格停止措置を受けたため,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事のうち,世紀東急工業を受注予定者の案としていた平成23年7月22日に入札公告された「東関東自動車道 千葉管内舗装災害復旧工事」を含む5件の入札に参加できなくなったことを説明して同工事の取扱いについて意見を求めるなどした。
(2) 前記(1)により,8社は,平成23年9月7日に,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事について,受注機会の確保等を図るため
ア 各工事(平成23年7月22日に入札公告された「東関東自動車道 千葉管内舗装災害復旧工事」を除く。後記イにおいて同じ。)の受注予定者
イ 各工事における受注予定者以外の者は,受注予定者が受注できるように協力すること
を合意した。
3 実施状況
8社は,前記2(2)の合意に基づき,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事(平成23年7月22日に入札公告された「東関東自動車道 千葉管内舗装災害復旧工事」を除く。)の全てについて,同合意における受注予定者が受注できるよう受注予定者から連絡を受けた価格で入札するなどして協力し,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の過半を受注した。
4 合意の消滅
平成23年11月29日,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の全ての入札が終了したことから,翌日以降,前記2(2)の合意は事実上消滅しているものと認められる。
第2 法令の適用
前記事実によれば,8社は,共同して,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事(平成23年7月22日に入札公告された「東関東自動車道 千葉管内舗装災害復旧工事」を除く。)について,受注予定者及び受注予定者が受注できるように協力する旨を合意することにより,公共の利益に反して,東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の取引分野における競争を実質的に制限していたものであって,この行為は,独占禁止法第2条第6項に規定する不当な取引制限に該当し,独占禁止法第3条の規定に違反するものである。
また,前記の違反行為は既になくなっているが,8社は,いずれも,独占禁止法第7条第2項第1号に該当する者であり,違反行為が自主的に取りやめられたものではないこと,8社は,過去,本件と同じく独占禁止法第3条の規定に違反する者として認定されたことがありながら再び違反行為を行っていたこと等の諸事情を総合的に勘案すれば,特に排除措置を命ずる必要があると認められる。
よって,8社に対し,独占禁止法第7条第2項の規定に基づき,主文のとおり命令する。
平成28年9月21日

公 正 取 引 委 員 会

委員長 杉  本  和  行

委 員 小 田 切  宏  之

委 員 幕  田  英  雄

委 員 山  本  和  史

委 員 三  村  晶  子

別紙

東日本高速道路株式会社関東支社が平成23年7月22日,同年8月31日及び同年9月30日に入札公告をした,東日本大震災により被災した高速道路の舗装本復旧工事を内容とする舗装工事

平成28年9月21日

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