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独禁法第7条の2
令和4年(納)第32号
納付命令番号 | 納付義務者 | 納付すべき課徴金の額 (万円) |
備考 (関係審決) |
---|---|---|---|
令和4年(納)第32号 | 北辰映電株式会社 広島市中区上幟町8番39号 代表取締役 ≪ 氏 名 ≫ | 2868万円 | |
令和4年(納)第33号 | 株式会社新星工業社 広島市南区宇品海岸三丁目8番60号 代表取締役 ≪ 氏 名 ≫ | 723万円 | |
令和4年(納)第34号 | 株式会社ハイエレコン 広島市西区草津新町一丁目21番35号 代表取締役 ≪ 氏 名 ≫ | 643万円 |
広島市中区上幟町8番39号
北辰映電株式会社
同代表者 代表取締役 《 氏 名 》
公正取引委員会は、上記の者に対し、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)第7条の2第1項の規定に基づき、次のとおり命令する。
なお、別紙1中の用語のうち、別紙2「用語」欄に掲げるものの定義は、別紙2「定義」欄に記載のとおりである。
主 文
北辰映電株式会社(以下「北辰映電」という。)は、課徴金として金2868万円を令和5年5月8日までに国庫に納付しなければならない。
理 由
1 課徴金に係る違反行為
北辰映電は、別添令和4年(措)第4号排除措置命令書(写し)記載のとおり、他の事業者と共同して、別紙1記載のコンピュータ機器(以下「広島県教育委員会発注の特定コンピュータ機器」という。)について、受注すべき者(以下「受注予定者」という。)を決定し、受注予定者が受注できるようにすることにより、公共の利益に反して、広島県教育委員会発注の特定コンピュータ機器の取引分野における競争を実質的に制限していたものであって、この行為は、独占禁止法第2条第6項に規定する不当な取引制限に該当し、独占禁止法第3条の規定に違反するものであり、かつ、独占禁止法第7条の2第1項に規定する商品及び役務の対価に係るものである。
2 課徴金の計算の基礎
(1) ア 北辰映電は、広島県教育委員会発注の特定コンピュータ機器の賃貸業務を請け負う事業を営んでいた。
イ 北辰映電が前記1の違反行為の実行としての事業活動を行った日は、平成29年10月13日以前であると認められる。また、北辰映電は、令和2年10月13日以降、当該違反行為を取りやめており、同月12日にその実行としての事業活動はなくなっているものと認められる。したがって、北辰映電については、当該違反行為の実行としての事業活動を行った日から当該違反行為の実行としての事業活動がなくなる日までの期間が3年を超えるため、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(令和元年法律第45号。以下「改正法」という。)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によることとされる改正法による改正前の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「改正前の独占禁止法」という。)第7条の2第1項の規定により、実行期間は、平成29年10月13日から令和2年10月12日までの3年間となる。
ウ 前記実行期間における広島県教育委員会発注の特定コンピュータ機器に係る北辰映電の売上額は、改正法附則第6条第1項のなお従前の例によることとする規定により、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律施行令の一部を改正する政令(令和2年政令第260号)による改正前の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律施行令第6条第1項の規定に基づき算定すべきところ、当該規定に基づき算定すると、別紙3記載の物件に係る10億2431万3400円である。
(2) 北辰映電は、前記実行期間を通じ、資本金の額が1億円以下の会社であって、卸売業に属する事業を主たる事業として営んでいた者である。したがって、北辰映電は、改正法附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によることとされる改正前の独占禁止法第7条の2第5項第2号に該当する者であり、同項の規定の適用を受ける事業者である。
(3) 北辰映電は、改正前の独占禁止法第7条の2第12項第1号の規定により、公正取引委員会による調査開始日である令和2年10月13日以後、課徴金の減免に係る事実の報告及び資料の提出に関する規則(令和2年公正取引委員会規則第3号)による改正前の課徴金の減免に係る報告及び資料の提出に関する規則(平成17年公正取引委員会規則第7号。以下「改正前の課徴金減免規則」という。)第5条に規定する期日までに、改正前の課徴金減免規則第4条及び第6条に定めるところにより、単独で、公正取引委員会に前記1の違反行為に係る事実の報告及び資料の提出(既に公正取引委員会によって把握されている事実に係るものを除く。)を行った者であり、当該報告及び資料の提出を行った日以後において当該違反行為をしていた者でない。また、当該違反行為について、改正前の独占禁止法第7条の2第10項第1号又は第11項第1号から第3号までの規定による報告及び資料の提出を行った者の数は5に満たないところ、これらの規定による報告及び資料の提出を行った者の数と、同条第12項第1号の規定による報告及び資料の提出を行った者(以下「調査開始日以後の申請事業者」という。)であって北辰映電より先に改正前の課徴金減免規則第4条第1項に規定する報告書の提出を行った者の数を合計した数は5に満たず、かつ、調査開始日以後の申請事業者であって北辰映電より先に同項に規定する報告書の提出を行った者の数を合計した数は3に満たない。したがって、北辰映電は、改正法附則第6条第5項の規定によりなお従前の例によることとされる改正前の独占禁止法第7条の2第12項の規定の適用を受ける事業者である。
(4) 北辰映電が国庫に納付しなければならない課徴金の額は、改正法附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によることとされる改正前の独占禁止法第7条の2第1項及び第5項の規定により、前記10億2431万3400円に100分の4を乗じて得た額から、改正法附則第6条第5項の規定によりなお従前の例によることとされる改正前の独占禁止法第7条の2第12項の規定により当該額に100分の30を乗じて得た額を減額し、独占禁止法第7条の8第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨てて算出された2868万円である。
よって、北辰映電に対し、独占禁止法第7条の2第1項の規定に基づき、主文のとおり命令する。
令和4年10月6日
委員長 古 谷 一 之
委 員 山 本 和 史
委 員 三 村 晶 子
委 員 青 木 玲 子
委 員 𠮷 田 安 志