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星商事(株)に対する件

独禁法19条(一般指定15項)

 

平成8年(勧)第2号

勧告審決

 

 

名古屋市名東区宝が丘267番地の1
星商事株式会社
右代表者 代表取締役 鈴木 猛朗

 公正取引委員会は、平成8年2月29日、右の者に対し、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)第48条第1項の規定に基づき勧告を行ったところ、右の者がこれを応諾したので、同条第4項の規定に基づき、次のとおり当該勧告と同趣旨の審決をする。
主文
一 星商事株式会社は、平成5年3月ころに決定した、ヘレンド・ポーセライン・マニュファクトリー・リミティッド製の磁器製食器等の並行輸入品が、自己が国内において供給する同社製の磁器製食器等について定めた希望小売価絡を相当程度下回る価格で大量に販売されている場合に、製品に付された輸出相手国別の国番号により当該並行輸入品の輸出国を突き止めて同社に通報し、同社をして、同社製の磁器製食器等を国内においてその並行輸入品を取り扱う輸入販売業者に供給しないようにさせる旨の方針を破棄するとともに、同方針に基づき右輸入販売業者に供給しないようにさせている行為を取りやめなければならない。
二 同社は、前項に基づいて採った措置を前記輸入販売業者に周知徹底させなければならない。この周知徹底の方法については、あらかじめ、当委員会の承認を受けなければならない。
三 同社は、前2項に基づいて採った措置を速やかに当委員会に報告しなければならない。
事実
当委員会が認定した事実は、次のとおりである。
一1 星商事株式会社(以下「星商事」という。)は、肩書地に本店を置き、ハンガリー共和国所在のヘレンド・ポーセライン・マニュファクトリー・リミティッド(以下「ヘレンド社」という。)が製造する磁器製の食器等(以下「ヘレンド製品」という。)を、同社から一手に供給を受けて、国内において販売する事業を営む者である。
2 ヘレンド製品は、その絵柄により商品群が大別されているところ、我が国においては、ウィーンのバラ、インドの華及びアポニーグリーンと称する3つの商品群の製品に係る需要が多く、とりわけ紅茶茶碗の需要が多い。
ヘレンド製品は、一般に、我が国に輸入される磁器製の食器等の中では高級品であるとの評価を受けている。
3 星商事は、ヘレンド製品を主として百貨店等に販売しているところ、同製品について同社の希望小売価格(以下「希望小売価格」という。)を設定しており、百貨店等は通常同価格で販売している。
4 ヘレンド社は、ヘレンド製品の輸出に当たり、主要輸出相手国別に、当該国内における同製品の一手販売権を付与した販売代理店(以下「総代理店」という。)を通じ、同製品の底部に同社があらかじめ定めた当該製品の輸出相手国別の国番号を付して供給している。
5 国内においてヘレンド製品の並行輸入品(以下「並行輸入品」という。)を取り扱う輸入販売業者(以下「輸入販売業者」という。)は、外国に所在する総代理店、これから供給を受けて販売する小売業者等(以下「総代理店等」という。)からヘレンド製品を輸入し、主として自己の小売店舗において販売している。
二1 星商事は、平成4年秋ころ以降、並行輸入品が希望小売価格を相当程度下回る価格で大量に販売されるようになり、小売価格の維持、その他自己の営業活動等に影響を及ばすおそれが生じてきたことから、並行輸入品対策について検討した結果、平成5年3月ころ、並行輸入品が希望小売価格を相当程度下回る価格で大量に販売された場合には、当該並行輸入品について店頭調査を行い、当該製品に付された国番号により当該並行輸入品の輸出国を突き止めてヘレンド社に通報し、同社をして、ヘレンド製品を輸入販売業者に供給しないようにさせる旨の方針を決定した。
2 星商事が前記1の方針に基づいて採った具体的な行為を示すと、次のとおりである。
(一)ア 浦和市所在の輸入販売業者は、平成5年4月15日から同年5月5日までの間、自己の小売店舗において並行輸入品であるインドの華の絵柄の紅茶茶碗500客を希望小売価格の30パーセント引きの価格で販売するに当たり、この旨を新聞により広告した。
星商事は、右により販売された並行輸入品について店頭調査を行い、当該製品がそれに付された国番号により香港からの並行輸入品であることを突き止め、同年4月15日、ヘレンド社に対し、香港からの並行輸入品である当該製品が日本国内において大量に販売されていることを通報し、香港から右輸入販売業者にヘレンド製品を供給しないようにさせるよう要請した。
右要請を受けたヘレンド社が、香港所在の総代理店に対し、香港からの並行輸入品である当該製品が日本国内において大量に販売されている状況について遺憾の意を表明したところ、同総代理店は、右輸入販売業者に対してヘレンド製品を供給していたことを認め、同月20日ころ以降、右輸入販売業者に対するヘレンド製品の供給を停止した。
イ また、右輸入販売業者は、平成6年10月25日から同年11月6日までの間、自己の小売店舗において並行輸入品である紅茶茶碗等多種類の製品を希望小売価格の30パーセントから40パーセント引きの価格で販売するに当たり、この旨を新聞折り込みビラにより広告した。
星商事は、右により販売された並行輸入品について店頭調査を行い、右製品のうちウィーンのバラの絵柄の製品がそれに付された国番号によりオーストリア共和国からの並行輸入品であることを突き止め、同年11月8日ころ、ヘレンド社に対し、同国からの並行輸入品である当該製品が日本国内において大量に販売されていることを通報するとともに、オーストリア共和国から日本向けに当該製品を供給したいようにさせるため、以後、2年ないし3年の間、オーストリア共和国向けの当該製品の供給を停止するよう要請した。
右要請を受けたヘレンド社が、平成7年1月ころ、オーストリア共和国所在の総代理店に対し、オーストリア共和国からの並行輸入品である当該製品が日本国内において大量に販売されている状況について遺憾の意を表明したところ、同総代理店は、同月30日以降、右輸入販売業者に対するヘレンド製品の供給を停止した。
(二) 広島市所在の輸入販売業者は、平成6年9月9日から同月14日までの間、自己の小売店舗において並行輸入品である紅茶茶碗等多種類の製品を希望小売価格の40パーセント引きの価格で販売するに当たり、この旨を新聞折り込みビラにより広告した。
星商事は、右により販売された並行輸入品について店頭調査を行い、右製品のうちウィーンのバラ及びインドの華の絵柄の製品がそれに付された国番号によりフランス共和国からの並行輸入品であることを突き止め、同年10月3日、ヘレンド社に対し、同国からの並行輸入品である当該製品が日本国内において大量に販売されていることを通報するとともに、同年11月8日ころ、フランス共和国から日本向けに当該製品を供給しないようにさせるため、以後、2年ないし3年の間、フランス共和国向けの当該製品の供給を停止するよう要講した。
右要請を受けたヘレンド社は、平成7年3月ころ、平成6年9月ころ自己がフランス共和国所在の総代理店から受注したヘレンド製品のうち、日本向けに供給されることが判明したものについて右総代理店をして自己に対する発注を取り消させるとともに、以後、同総代理店が発注するヘレンド製品のうち、日本向けに供給されることが明らかとなったものについて受注を断ることとした。
(三) 東京都品川区所在の輸入販売業者は、平成6年12月8日から同月28日までの間、自己の小売店舗において並行輸入品であるアポニーグリーンの絵柄の紅茶茶碗を希望小売価格の50パーセント引きの価格に相当する7,500円で販売するに当たり、この旨を新聞折り込みビラにより広告するとともに、その後、平成7年1月11日から同年2月12日までの間、同製品を右の価格で販売する条件で予約販売を行うに当たり、この旨を右同様の方法により広告した。
星商事は、右により販売された並行輸入品について店頭調査を行い、当該製品がそれに付された国番号によりイタリア共和国からの並行輸入品であることを突き止め、同年1月25日、ヘレンド社に対し、同国からの並行輸入品である当該製品が日本国内において大量に販売されていることを通報するとともに、右予約販売の対象とされている当該製品が同社において現在製造途中にあるものと考えられる旨を指摘し、日本向けに供給されるおそれのある製品の供給を停止するよう要請した。
右要請を受けたヘレンド社が、イタリア共和国所在の総代理店に対して、同総代理店から発注を受けている製品中に日本向けに供給されるおそれがある製品が含まれている旨を指摘したところ、同総代理店は、同月27日ころ、同社に対する右発注を取り消した。
3 星商事の前記行為により、前記の輸入販売業者は、ヘレンド製品について、外国に所在する総代理店等からの並行輸入を行い、国内において販売することが困難になっている。
法令の適用
右の事実に法令を適用した結果は、次のとおりである。
星商事は、自己と国内において競争関係にある並行輸入品を取り扱う輸入販売業者とその取引の相手方である外国に所在するヘレンド社の総代理店等との取引を不当に妨害しているものであって、これは、不公正な取引方法(昭和57年公正取引委員会告示第15号)の第15項に該当し、独占禁止法第19条の規定に違反するものである。
よって、主文のとおり審決する。

平成08年03月22日

委員長 小粥 正巳
委員 植木 邦之
委員 佐藤 勲平
委員 植松 敏
委員 柴田 章平


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