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アスファルト合材の製造販売業者に対する件

独禁法3条後段

令和元年(措)第6号 

排除措置命令

東京都品川区大崎一丁目11番3号
前田道路株式会社
同代表者 代表取締役 《 氏 名 》

東京都新宿区西新宿八丁目17番1号
大成ロテック株式会社
同代表者 代表取締役 《 氏 名 》

東京都文京区後楽一丁目7番27号
鹿島道路株式会社
同代表者 代表取締役 《 氏 名 》

東京都千代田区神田猿楽町二丁目8番8号
大林道路株式会社
同代表者 代表取締役 《 氏 名 》

東京都港区芝公園二丁目9番3号
世紀東急工業株式会社
同代表者 代表取締役 《 氏 名 》

東京都新宿区新小川町8番27号
株式会社ガイアート
同代表者 代表取締役 《 氏 名 》

東京都港区六本木七丁目3番7号
東亜道路工業株式会社
同代表者 代表取締役 《 氏 名 》

公正取引委員会は,上記の者らに対し,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)第7条第2項の規定に基づき,次のとおり命令する。
なお,主文及び理由中の用語のうち,別紙「用語」欄に掲げるものの定義は,別紙「定義」欄に記載のとおりである。

主    文
1 前田道路株式会社(以下「前田道路」という。),大成ロテック株式会社(以下「大成ロテック」という。),鹿島道路株式会社(以下「鹿島道路」という。),大林道路株式会社(以下「大林道路」という。),世紀東急工業株式会社(以下「世紀東急工業」という。),株式会社ガイアート(以下「ガイアート」という。)及び東亜道路工業株式会社(以下「東亜道路工業」という。)の7社(以下「7社」という。)は,それぞれ,次の事項を,取締役会において決議しなければならない。
(1) 遅くとも平成23年3月頃以降,7社,日本道路株式会社(以下「日本道路」という。)及び株式会社NIPPO(以下「NIPPO」という。)の9社(以下「9社」という。)が共同して行っていた,特定販売価格の引上げを行っていく旨の合意が消滅していることを確認すること。
(2) 今後,相互の間において,又は他の事業者と共同して,アスファルト合材の販売価格を決定せず,自主的に決めること。ただし,自社を構成員とする共同企業体の他の構成員と共同して,当該共同企業体におけるアスファルト合材の販売価格を決定する場合は,この限りでない。
(3) 今後,相互に,又は他の事業者と,アスファルト合材の販売価格に関する情報交換(自社を構成員とする共同企業体を通じた当該共同企業体の他の構成員との当該情報交換を含む。)を行わないこと。ただし,自社を構成員とする共同企業体の他の構成員と,当該共同企業体におけるアスファルト合材の販売価格に関する情報交換を行う場合は,この限りでない。
2 7社は,それぞれ,前項に基づいて採った措置を,自社を除く6社,日本道路及びNIPPOに通知するとともに,自社(自社を構成員とする共同企業体を含む。)のアスファルト合材の取引先に通知し,かつ,自社の従業員に周知徹底しなければならない。これらの通知及び周知徹底の方法については,あらかじめ,公正取引委員会の承認を受けなければならない。
3 7社は,今後,それぞれ,相互の間において,又は他の事業者と共同して,アスファルト合材の販売価格を決定してはならない。ただし,第1項(2)ただし書の場合は,この限りでない。
4 7社は,今後,それぞれ,相互に,又は他の事業者と,アスファルト合材の販売価格に関する情報交換(自社を構成員とする共同企業体を通じた当該共同企業体の他の構成員との当該情報交換を含む。)を行ってはならない。ただし,第1項(3)ただし書の場合は,この限りでない。
5 前田道路は,次の(1),(2)及び(4)の事項を行うために必要な措置を,大成ロテックは,次の(2)及び(4)の事項を行うために必要な措置を,鹿島道路,大林道路及び世紀東急工業は,次の(2)から(4)までの事項を行うために必要な措置を,ガイアートは,次の(1)から(4)までの事項を行うために必要な措置を,東亜道路工業は,次の(2)の事項を行うために必要な措置を,それぞれ,講じなければならない。この措置の内容については,前2項で命じた措置が遵守されるために十分なものでなければならず,かつ,あらかじめ,公正取引委員会の承認を受けなければならない。
(1) 自社(自社を構成員とする共同企業体を含む。)の商品の販売活動に関する独占禁止法の遵守についての行動指針の改定及び自社の従業員に対する周知徹底
(2) アスファルト合材の販売活動に関する独占禁止法の遵守についての,アスファルト合材の販売に関する業務に従事する役員及び従業員(自社を構成員とする共同企業体における自社の当該役員及び従業員を含む。)に対する法務担当者及び第三者による定期的な監査
(3) 第1項(3)ただし書の場合を除いてアスファルト合材の販売価格に関する同業者との情報交換を行っていないことを適切に監視するための体制の整備
(4) 独占禁止法違反行為に係る調査への協力を行った者に対する適切な取扱いを定める規程の作成
6 7社は,それぞれ,第3項及び第4項で命じた措置の実効を確保するため,平成23年3月1日以降平成27年1月27日までの間に9社会に出席したことがある者をアスファルト合材の販売に関する業務(自社を構成員とする共同企業体における当該業務を含む。)から速やかに配置転換するなどし,今後5年間当該業務に従事させてはならない。また,7社は,それぞれ,このことを取締役会において決議しなければならない。
7 7社は,それぞれ,第1項,第2項及び前2項に基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告しなければならない。

理    由
第1 事実
1 関連事実
(1) 名宛人等の概要
ア 7社は,それぞれ,肩書地に本店を置き,アスファルト合材を製造し販売していた。
なお,7社のうちガイアートは,平成28年10月1日付けで,商号を株式会社ガイアートT・Kから現商号に変更したものである。
イ 名宛人以外の日本道路は,東京都港区新橋一丁目6番5号に本店を置き,アスファルト合材を製造し販売していた。
ウ 名宛人以外のNIPPOは,東京都中央区京橋一丁目19番11号に本店を置き,アスファルト合材を製造し販売していた。
(2) アスファルト合材の取引形態等
ア 9社は,それぞれ,自ら若しくは同業者と共同企業体を結成してアスファルト合材を製造し又は同業者等からアスファルト合材を購入して,舗装工事業者,アスファルト合材の販売業者,同業者,共同企業体の構成員等に対してアスファルト合材を販売するとともに,自らが施工する舗装工事等で使用していた。
イ 9社は,それぞれ,アスファルト合材の販売方針を本店において決定し,本店の主にアスファルト合材の製造販売事業を統括する部署の部長級の者から当該方針を支店に指示していたほか,自社の合材工場及び自社を構成員とする共同企業体の合材工場の自社の工場長等に直接指示することもあった。支店は,これらの合材工場の自社の工場長等が本店の方針に沿って販売活動を行うよう,これらの合材工場の自社の工場長等に指示していた。
ウ(ア) 9社は,それぞれ,自社の合材工場にあっては,前記イの方針に沿って,工場長等に販売先と交渉させるなどして,アスファルト合材の販売価格を定めていた。
(イ) 9社は,それぞれ
a 自社の従業員等が代表者を務める共同企業体の合材工場にあっては,前記イの方針に沿って,自社が派遣する工場長等に他の構成員が派遣する従業員等とアスファルト合材の販売価格に関する協議や販売先との交渉を行わせて,当該販売価格を定める
b 自社を構成員とし他の構成員の従業員等が代表者を務める共同企業体の合材工場にあっては,前記イの方針に沿って,自社が派遣する従業員等に当該他の構成員が派遣する工場長等とアスファルト合材の販売価格に関する協議を行わせる
などしていた。
エ 9社のアスファルト合材の製造数量(特定共同企業体における9社の出資比率分の製造数量を含む。)の合計は,我が国におけるアスファルト合材の総製造数量の過半を占めていた。
2 特定販売価格の引上げに関する合意等
9社は,かねてから,9社会を開催するなどして,アスファルト合材の原材料である石油アスファルトの価格動向,各社におけるアスファルト合材の販売価格の引上げ時期や引上げ幅等について情報交換を行っていたところ,遅くとも平成23年3月頃以降,特定販売価格の引上げを共同して行っていく旨の合意の下に
(1) 9社会において,特定販売価格の引上げの進捗状況や石油アスファルトの価格動向等を踏まえて,更なる特定販売価格の引上げを行っていくか又は既に行っている引上げの取組を継続するかの方針,また,更なる特定販売価格の引上げを行う場合はその引上げ時期や引上げ幅等についての方針を確認し合う
(2) 前記(1)の方針に沿って特定販売価格の引上げを行うために,本店から全国の9社又は特定共同企業体の合材工場の自社の工場長等に対して,近隣の9社又は特定共同企業体の合材工場の工場長等と特定販売価格の引上げ幅等を地域の状況に応じて調整しながら,特定販売価格の引上げ交渉を行うよう前記1(2)イの指示を行う
(3) 全国各地域において,9社又は特定共同企業体の合材工場の自社の工場長等を通じて,前記(1)の方針に基づき
ア 近隣の9社若しくは特定共同企業体の合材工場又は特定共同企業体の他の構成員である9社と前記(1)の方針を確認し合う
イ 近隣の合材工場又は特定共同企業体の他の構成員とアスファルト合材の販売価格の引上げについて情報交換を行う
などして,特定販売価格の引上げ幅等を地域の状況に応じて調整するなどしながら,同業者,特定共同企業体の構成員及びその他の販売先に対する特定販売価格の引上げを行っていく
などしていた。
3 9社による前記2の合意を実施するためのその他の行為
9社は,前記2のほか
(1) 9社会において,安値販売により販売数量を拡大している者がいないことを確認し合うために,アスファルト合材の製造数量を発表し合う
(2) 9社会において,前記2(1)の方針に沿って特定販売価格の引上げを行うために,特定販売価格の引上げが進んでいない地域等に複数の9社会の出席者が共に出向くなどして,支店を通じて9社又は特定共同企業体の合材工場の自社の工場長等に特定販売価格の引上げを行うよう指導することを確認し合い,当該指導を行う
(3) 前記2の合意が発覚することを防止するため,9社会で話し合った内容については記録しない又は9社会で話し合った内容を示す書面等には「用済み破棄」等と注記するなどの対策を講じる
などしていた。
4 実施状況
9社は,前記2の合意に基づき,特定販売価格を,おおむね引き上げていた。
5 合意の消滅
平成27年1月28日以後,公正取引委員会が平成28年(措)第9号により措置を命じた事件について,9社らの営業所等に独占禁止法第102条第1項の規定に基づく臨検及び捜索を行ったところ,9社は,同日以降,前記2の行為を行っていない。このため,同日以降,前記2の合意は事実上消滅しているものと認められる。
第2 法令の適用
前記事実によれば,9社は,共同して,特定販売価格の引上げを行っていく旨を合意することにより,公共の利益に反して,我が国におけるアスファルト合材の販売分野における競争を実質的に制限していたものであって,この行為は,独占禁止法第2条第6項に規定する不当な取引制限に該当し,独占禁止法第3条の規定に違反するものである。
また,前記の違反行為は既になくなっているが,7社については,いずれも,独占禁止法第7条第2項第1号に該当する者であり,9社会を通じた強固な関係に基づく違反行為が長期間にわたって行われていたこと,違反行為の取りやめが自発的なものではないこと,違反行為の発覚を防止するための対策を講じていたこと,過去,本件と同じく独占禁止法第3条の規定に違反する者として認定されたことがあること等の諸事情を総合的に勘案すれば,特に排除措置を命ずる必要があると認められる。
よって,7社に対し,独占禁止法第7条第2項の規定に基づき,主文のとおり命令する。

令和元年7月30日

委員長  杉  本  和  行
委 員  山  本  和  史
委 員  三  村  晶  子
委 員  青  木  玲  子
委 員  小  島  吉  晴

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