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東京重機工業(株)に対する件

独禁法第19条(旧一般指定第11項)

 

昭和37年(勧)第6号

勧告審決

 

 

東京都調布市国領町660番地
東京重機工業株式会社
右代表者 代表取締役社長 山岡 憲一

 当委員会は、昭和年月日右の者に対し、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。以下「私的独占禁止法」という。)第48条第1項の規定にもとづき勧告を行なつたが、これに対し、右の者から同勧告を応諾する旨の文書が提出された。
よつて当委員会は、私的独占禁止法第48条第3項の規定により、審判手続を経ないで、左のとおり勧告と同趣旨の審決をする。

主文
一、東京重機工業株式会社は、他の製造業者(以下「他社」という。)と家庭用ミシン機または編機の購入について月掛けの前払いによる販売方法であるいわゆる予約販売契約をしている需要者に対し、購入先を同社に変更する場合には他社に払込み済みの掛金の全部または一部に相当する金額を値引きするとの申し出をし、またはこれにもとづく値引きを実施してはならない。
二、同社はその販売規定の内の予約販売規定の1の3および2の5の各規定を削除しなければならない。
三、同社は、前2項を実施するためにとつた措置についてすみやかに当委員会に報告しなければならない。

事実
当委員会が認定した事実は、次のとおりである。
一、東京重機工業株式会社(以下「東京重機」という。)は、肩書地に本店を置き、家庭用ミシン機、編機等の製造販売業を営むものである。
二、東京重機は、家庭用ミシン機および編機(以下「ミシン等」という。)を国内向けに販売するに当り、従来の現金および月賦による販売のほか、昭和33年4月から、月掛けの前払いによる販売方法であるいわゆる予約販売をも開始し、同社の販売規定の一部として、あらたに、昭和34年1月、予約販売規定を設け、同規定の1の3において、「他社に予約済のものを当社ミシン又は編機予約に変更する場合は、他社に払込済の金額を1000円を限度として負担することが出来る。但し、負担額は予約入金扱とせず、転換又は満期の際に差引くものとする。」こと、また、2の5において、「他社に予約済のものを当社ミシン又は編機の現金(又は月賦)の変更する場合は、他社に払込済の金額を1000円を限度として、現金特価(月賦変更の場合は月賦定価)より値引きすることが出来る。団体販売に変更する場合は、当該団体販売価格で売上げ、全額入金時に負担金1000円を返還する。」ことを定めている。
しかして、同社の販売員は、ミシン等の販売に当り、他社と予約販売契約をしている需要者に対し、他社への掛金の払込みをとりやめてミシン等の購入先を自社に変更するように勧誘しており、その際、前記の規定にもとづき、他社に払込み済みの掛金の全部又は一部に相当する500円又は1000円を値引きすることを申し出ている。その事例は、次のとおりである。
(1) 同社の新宿営業所での販売員高橋信行は、昭和37年8月21日、蛇の目ミシン工業株式会社(以下「蛇の目社」という。)と家庭用ミシン機の予約販売契約をしていた東京都新宿区戸塚町3丁目380番地建和荘内立柳瞳に対し、蛇の目社への掛金の払込みをとりやめて購入先を東京重機にするように勧誘し、その際、前記の規定にもとづき、蛇の目社に払込み済みの掛金2回分相当額1000円を値引きすることを申し出た。
(2) 前記高橋は、昭和37年9月27日、リッカーミシン株式会社(以下「リッカー社」という。)と家庭用ミシン機の予約販売契約をしていた東京都中野区新井町4丁目54番地恵荘内江頭洋子に対し、リッカー社への掛金の払込みをとりやめて購入先を東京重機に変更するように勧誘し、その際、前記の規定にもとづき、リッカー社に払込み済みの掛金1回分相当額500円を値引きすることを申し出た。
(3) また、同社の鹿児島営業所の販売員吉海栄一は、昭和37年1月10日、リッカー社と家庭用ミシン機の予約販売契約をしていた鹿児島市常盤町911番地岩崎ノリ子の母好子に対し、リッカー社への掛金の払込みをとりやめて購入先を東京重機に変更するように勧誘し、その際、前記の規定にもとづき、リッカー社に払込み済みの掛金3回分合計額1500円のうち2回分相当額1000円を値引きすることを申し出た。
これらの結果、前記立柳瞳、江頭洋子および岩崎ノリ子が、家庭用ミシン機の購入先を東京重機に変更したほか、他社とミシン等の予約販売契約をしている需要者のうちには、購入先を東京重機に変更した者が、相当数ある。

法の適用
右の事実に法令を適用した結果は、次のとおりである。
前記2の事実によれば、東京重機は、自己と国内において競争関係にある他社とのミシン等の予約販売契約を締結した者に対して、その不履行を誘引することによつて、他社のミシン等の販売を不当に妨害しているものであり、これは、昭和28年公正取引委員会告示第11号不公正な取引方法の11に該当する行為を用いているものであつて、私的独占禁止法第19条の規定に違反するものである。
よつて、主文のとおり審決する。

昭和38年01月09日

委員長 佐藤 基
委員 高坂 正雄
委員 鈴木 憲三
委員 石井 幸一
委員 佐久間 虎雄

(1)本件の受理 昭和37年10月1日申告
(2)勧告書の送達 昭和37年12月19日

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