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(株)ハローマートに対する件

独禁法19条(旧一般指定の5該当)

 

昭和57年(勧)第5号

勧告審決

 

 

千葉県松戸市岩瀬21
株式会社 ハローマート
右代表者 代表取締役 島崎 征治

公正取引委員会は、昭和57年5月11日、右の者に対し、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)第48条第2項の規定に基づき勧告を行ったところ、右の者がこれを応諾したので、同条第4項の規定に基づき、次のとおり当該勧告と同趣旨の審決をする。
主文
一 株式会社ハローマートは、
(一) 同社上本郷店が牛乳をその仕入価格を著しく下回る価格で販売していたが、この行為をやめたこと
(二) 今後、右行為と同様な行為を行わないこと
を同社上本郷店の商圏内において牛乳を販売する事業者及び同商圏内に所在する一般消費者に周知徹底させなければならない。この周知徹底の方法については、あらかじめ、当委員会の承認を受けなければならない。
二 株式会社ハローマートは、前項に基づいて採った措置を速やかに当委員会に報告しなければならない。
事実
当委員会が認定した事実は、次のとおりである。
一(一) 株式会社ハローマート(以下「ハローマート」という。)は、肩書地に本店を置き、量販店方式によって、一般消費者に対し、食料品を主体として日用品雑貨等の多種類の商品を販売する小売業者であって、その資本金は2,320万円、年間売上高は約34億円(昭和56年7月期)である。
ハローマートは、千葉県松戸市に上本郷店(以下「ハローエース上本郷店」という。)のほか3店舗を置いており、松戸市における有力な食料品小売業者である。
ハローエース上本郷店は、店舗面積369平方メートルの店舗で、食料品を主体として日用品雑貨等約900品目の商品を販売しており、年間売上高は約7億4,000万円であり、そのうち、牛乳の売上高の占める割合は、約3パーセントである(昭和56年7月期)。なお、同店は昭和55年10月7日以降、新装開店を機に生鮮食料品を中心にこれらの商品を従来より低廉な価格で販売することとした。
(二) 株式会社マルエツ(以下「マルエツ」という。)は、東京都新宿区に本店を置き、量販店方式によって、一般消費者に対し、食料品を主体として日用品雑貨等の多種類の商品を販売する小売業者であって、その資本金は29億7,398万円、年間売上高は約1,950億円(昭和56年3月期、昭和56年7月31日に吸収合併した株式会社サンコーの同期間の売上高を含む。)である。
マルエツは、千葉県松戸市所在の上本郷店(以下「マルエツ上本郷店」という。)のほか、東京都、埼玉県、千葉県及び神奈川県に144店舗(昭和56年9月30日現在)を置いており、首都圏における有力な小売業者である。
マルエツ上本郷店は、店舗面積1,429平方メートルの量販店で、食品料を主体として日用品雑貨等約1万品目の商品を販売しており、年間売上高は約9億円であり、そのうち、牛乳の売上高の占める割合は、約1.6パーセントである(昭和56年3月期)。
(三) ハローエース上本郷店及びマルエツ上本郷店の店舗は相互に近接しており、集客範囲とされる、それぞれの店舗から約1キロメートル以内の地域(以下「商圏」という。)内においては、両店は、量販店である株式会社セイフー松戸新田店とともに有力な食料品小売店舗である。
この商圏内において牛乳を販売しているものは、これらの店舗のほか、牛乳専売店、食料品小売店等であるが、このうち、牛乳専売店は10数店存在し、その多くのものは年間売上高が牛乳を主体とし1,500万円から2,000万円であって、個人経営が約半数を占めており、法人組織のものでもその大部分は資本金200万円程度である。
ニ ハローエース上本郷店は、昭和55年10月7日以降生鮮食料品を中心に販売価格を引き下げ、特に、廉売すれば集客力のある牛乳については、従来の通常販売価格が178円であった1リットル紙容器入りの牛乳を1本当たり160円で販売した。
三 ハローエース上本郷店は、マルエツ上本郷店が昭和56年7月1日以降、従来の通常販売価格が178円であった牛乳を1本当たり158円で廉売したこと等の影響により売上高等が減少したため、これに対抗して、その後、牛乳の販売価格を1本当たり155円と引き下げ、これ以降、両店は、牛乳の廉売による自店への集客効果を考慮して、牛乳についてはその販売利益を度外視し、交互に対抗的に販売価格の引下げを繰り返し、昭和56年9月中旬頃から本件について当委員会が審査を開始した直後の同年11月上旬までの間(以下「廉売期間」という。)、継続して、顧客1人につき1本目は100円、2本目から150円の価格で販売本数の制限なしに牛乳を販売した。
ハローエース上本郷店は、この期間中2銘柄の牛乳を販売しており、その仕入価格は1本当たり157円及び160円であった。また、マルエツ上本郷店も2銘柄の牛乳を販売しており、その仕入価格は1本当たり155円及び158円であった。
四(一) ハローエース上本郷店及びマルエツ上本郷店は、右廉売期間において、牛乳をその仕入価格を著しく下回る価格で、継続して販売していたものである。
(二) ハローマート及びマルエツのように多種類の商品を取り扱っている有力な小売業者が、右のような著しい廉売を相当期間継続して行うことは、効果的な集客手段となり、牛乳の廉売による直接的な損失があっても、来店客数、店舗全体の売上高の増加によって、全体の利益を図ることのできる販売方法である。
これに対し、これらの商圏内における牛乳専売店等は、牛乳の通常の仕入価格は1本当たり185円程度で、その店頭販売価格は1本当たり190円から230円程度(宅配価格は同225円から230円程度)であるが、前記廉売に対し、これら牛乳専売店等は、小規摸で取扱商品の種類も少ないため、通常の企業努力によっては到底対抗することができず、とりわけ牛乳専売店は、牛乳を主体に販売しているところからこの廉売による影響も大きい。したがって、この廉売は、これらの牛乳専売店等を競争上極めて不利な状況に置くものであり、更に本件と同様の牛乳の廉売が他の量販店等にも波及し易いこととも相まって、牛乳専売店等の事業活動を困難にするおそれがある。
(三) ハローエース上本郷店の廉売期間における牛乳の販売本数は、約3万9,000本(前年同期約1万5,000本)に達し、また、同期間における来店客数、売上高とも前年同期に比していずれも増加している。
また、マルエツ上本郷店の廉売期間における牛乳の販売本数は、約3万4,000本(前年同期約1万2,700本)に達し、また、同期間における来店客数、売上高とも前年同期に比していずれも増加している。
ハローエース上本郷店及びマルエツ上本郷店の商圏内に店舗を有している牛乳専売店の右廉売期間における牛乳の販売数量、宅配件数、牛乳の売上高等は、前年同期に比していずれも減少し、また、前記株式会社セイフー松戸新田店においても、右廉売期間における牛乳の販売本数、来店客数及び同店舗全体の売上高は、前年同期に比していずれも減少している。
五 本件について、当委員会が独占禁止法の規定に基づいて審査を開始したところ、ハローマート及びマルエツは、昭和56年11月6日及び同月4日から、それぞれ上本郷店における前記廉売行為を中止した。
法令の適用
右の事実に法令を適用した結果は、次のとおりである。
ハローマートは、不当に低い対価をもって、牛乳を供給したものであり、これは、不公正な取引方法(昭和28年公正取引委員会告示第11号)の5に該当し、独占禁止法第19条の規定に違反するものである。
よつて、主文のとおり審決する。

昭和57年05月28日

委員長 橋口 収
委員 野口 一郎
委員 後藤 英輔
委員 平田 胤明
委員 渡辺 豊樹

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